日本の石炭火力発電所で、発電時に排出される高濃度の炭酸ガスを回収(カーボンキャプチャー)している事例をまだ知らない。だが、インドでこのほど、4.8GWの石炭火力発電所で炭酸ガスの回収が開始されたと報じられている。この装置取付を手掛けたのは、英国のCarbon Clean and Green Power International社。500MW規模の発電設備から20トン/日の回収能力があり、回収された炭酸ガスはメタノールの製造に利用される。この設備は3つの機能がある。一つは炭酸ガスの回収設備。もう一つは高温水蒸気から2トン/日の水素を発生させる設備。最後に、炭酸ガスと水素を合成してメタノールを製造する設備。
この発電所は、1987年に210MWが6基建設され、次いで、500MW発電設備4基が設置されている。電力統括組織によると、2019年の負荷率は85%と高い。この地方のベース発電設備になっているらしい。インド全体の石炭火力は60.85%の負荷率だから、非常に効率の良い稼働をしていることになる。炭酸ガス回収を行っているのは、この中でも最新の2018年に完成した500MW発電設備だ。ここでの炭酸ガス回収率は99%と高く、メタノール製造工場に販売される。この第一号機は実証設備となる。これまでの稼働実績から見ると、収益性の高いカーボン回収ができると見られている。
ここで実証されたカーボン回収とメタノール製造技術は、今後国内にとどまらず、国外へも輸出されると想定されている。
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