EUは消費する天然ガスの半分近くをロシアからの輸入に依存している。特に比率が高いのはドイツ。ただ、ロシアも販売収入が急減するのを避けるために、止めると脅すだけに留めるだろう。暖房時期を過ぎているので、ロシアからの輸入が仮に止まったとしても、当面貯蔵で対応出来るだろうが、ロシアとウクライナの紛争が長引けば、EUは深刻な天然ガス不足に陥る。
アメリカや中東からのLNG輸入に切り替えるとしても、EUにはLNG受け入れ設備が殆どないから、その建設に少なくとも2年はかかるだろう。LNG運搬船を着岸させて、そこで気化するという方策も、量的に見れば足らない。その受け入れ設備も現時点ではない。アメリカは日本向けのLNGを欧州に回すだろうから、日本もLNG不足に直面することになる。
ロシア、ウクライナ紛争の早期解決しか世界的なエネルギー不足に対応することは難しい。
＊心臓の手術をしないことに決めましたので、再開します。ただ、書く回数は大きく減るでしょう。
