太陽光や風力を利用した発電機の出力は、良く言われるようにお天気次第であるため、電力の需給バランスを維持するために蓄電池が使われることが主流となっている。その蓄電池も広く使われているのがリチウムイオン電池だが、劣化が早く、発火の危険性も高いという問題点がある。それを解消できる電池としてレドックスフロー電池があり、国内では住友電工が開発している。電解質膜を挟んで電荷の異なる電解液を流すことにより蓄電、放電をするのだが、劣化しにくく安定度も高い。さらには、発火の危険が殆どない。課題はその電解液が5酸化バナジウムという高価な稀少金属を使用するためにコスト的に実用化は進みにくいと思っていた。
だが最近、変動性の再エネの普及が急速に進む北海道で、このシステムが設置されることになったことを知った。安定性と長寿命、安全性の高さがその設置の鍵となったようだ。前にも書いたが、バナジウムに代わって鉄系の素材でこのシステムが作動できることが分かり、大幅なコストダウンが可能になるようで、そうなると、再エネ出力の安定化にこのシステムが標準になる可能性もある。
この北海道のものは、2020年7月に発表された資料によると、北海道電力ネットワーク株式会社が設置する風力発電に付随するもので、系統側蓄電池の調達先として選定されたものだ。設備容量は5.1万kWh(1.7万kW×3時間)で、2020年度中に着工し、2022年3月末までに完工予定だとしている。今後北海道、東北で大規模風力発電が建設されるが、設置場所がさらに増えるのではと思っている。
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