効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

住友電工の蓄電技術進歩

前にも書いたことがあるが、住友電工レドックスフロー電池の技術を持っている。タンク内の電解液を循環させ、イオン交換膜で化学反応を起こして蓄電する仕組みで、リチウムイオン電池NAS電池に比べて、発火のリスクも小さく、寿命の20年と長い。欠点は設備のサイズが大きいのと、電解液にレアメタルバナジウムを大量に使うためにコストが高いということだった。だが、このほど、同社は複数の金属系素材を使った代替材料を開発し、電池の生産コストを1キロワット時当たり2万〜3万円と現在の10分の1以下にできる可能性があるという。これが商品化されれば、いま世界的に課題となっている系統接続用の大容量蓄電池として大きな市場が開けるだろう。以前からこの技術には着目していたのだが、五酸化バナジウムを電解液に使う限りコストは下げられないと考えていた。この課題がクリアーできたのは世界的にも注目されるはずだ。2020年にも量産品を市場に投入するというから、その動向を見守りたい。太陽・風力発電の出力変動を効果的に吸収する役割を果たすはずだ。