効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■日本の水力発電はまだ増強できる

日本のダム式水力発電の開発余地は殆どないと思っていたのだが、たまたま出くわした資料(2016年のものだが今も通用するだろう)が、既存のダムを利用すれば水力発電所の発電規模を大幅に増やすことができるとしている。

この筆者が国土交通省に既設の水力発電の規模拡大の可能性を尋ねたところ、「水利権が課題」ということであった。水力発電で使った水は元の川に戻すはずなので、水利権という言葉には違和感を覚えたが、調べてみると実際には水が川に戻るのはかなり下流になることもあるらしい。こうした問題に詳しい人物の話を聞いてみたところ、村落の水没等の大きな犠牲を払うダム建設を計画する際には、発電その他の用途の水利権等に加えて、多くの流域関係者の合意の上で容量を設計しているため、一度決めた流量や水利権等の合意内容はおいそれと変更するわけにはいかないないという事情があるようだ。もしそうした合意が柔軟に見直せるようでは当初のダム全体の設置計画の妥当性が問われかねない、というのが問題の本質らしい。いかにも日本人らしい過去へのこだわりがここにもある。

実際、資源エネルギー庁発表の資料によれば、「自然公園法や地元調整等自然・社会環境上の障害があるが解決可能とされる地点の開発等が進んだ場合」、それだけで大規模55万kW、中小規模164万kW、新増設の可能性を含めれば大規模90万kW、中小規模206万kW(合わせていわゆる原発約3基分)の導入が可能だとしている、とこの資料の著者は述べている。

確かに古い設備の更新だけで発電量を増やすことも可能だが、それについても目的変更的な検討が必要になるとのことだ。設備更新で揚水発電設備の設置が可能であれば、その柔軟な出力制御は、太陽光発電風力発電の出力変動の抑制に大きな効果を発揮するだろう。各電力事業者が持つ大規模水力の容量増強を少し調べて見ることにする。

 

 

 

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