効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■真空断熱ガラス樹脂サッシ

パナソニックのハウジングシステム事業部は4月14日、樹脂サッシメーカーのエクセルシャノンと、国内最高クラスの断熱性能の樹脂サッシを共同開発したと発表した。同製品は、パナソニックの真空断熱ガラス「Glavenir(グラベニール)」とエクセルシャノンの高断熱フレーム「UF-H樹脂フレーム」を組み合わせた樹脂サッシ。

複層ガラスを使った窓は少しずつ普及し、新築の建物ではこれが主流になっているだろう。自宅を20年以上前に建てたときに複層ガラスを使ってほしいと依頼したら、北海道にしかないので勘弁してほしいといわれた。だが、リビング部にだけは海外製の複層ガラス窓を取り付けてくれたことから、いかに温度を遮蔽する効果が高いかは体感している。

今回開発されたものは3層のガラス構造で、屋内側に、約6mmの薄さで国内最高クラスの断熱性能を発揮するグラベニールを搭載し、ガラス面の断熱性能を最大限に高めたという。フレーム部分は高断熱構造のフレーム内に断熱材を充填することで、窓全体の熱貫流率(熱の伝わりやすさを示す数値、試験値)が縦すべり出し窓(連窓)で0.52 W/(m2・K)、FIX窓で0.47 W/(m2・K)と国内最高クラスの断熱性能を実現したとしている。

だが日本家屋が新築されるときにこの高断熱窓を採用するとしても、床や壁部分の断熱をよくしなければ、熱が集中的にそちらに流れてしまう。まず家全体の断熱をどのようにするかを考えた上でこの部材を使用すべきだろう。この高断熱サッシは24時間空調をしている病院などに最適なものとなるはずだ。だが、コストがどれほどになるかが大きな課題となる。3層ガラスだから遮音性も高い。空調コストがどれほど下がるか、遮音性能をどのように評価するかという設計段階の方針で普及度合が左右されるのではないかと思う。

日本のエネルギー消費を巡る課題は建物全体の断熱度を高めるところにあると思っている。個々の建物のエネルギー消費を抑えるには、壁構造や屋根構造も含めて断熱しなければ、窓だけでは極めて不十分となるだろう。建築基準法の改定をするくらいの働きかけをして、普及させてほしい製品だと思う。もう夏を旨とすべき時代は過ぎたのだ。

 

 

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