効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■日本で水力発電拡大

日本の戦後すぐには、大規模なダム式水力発電が幾つも建設された。その代表格が黒部水力発電所だろう。だが、その後、火力発電設備が次々に建設され、今では火主水從と言われるように、水力発電からの電力比率は小さくなってしまった。しかし、水力発電は立派な再生可能エネルギーによる発電で、出力調整もやりやすいし、発電に使った水を汲み上げてダムに戻し、再度発電に使う揚水式も増加している。河の流れをせき止めるダム式に適した場所がほとんど開発し尽くされているので、最近では流れ込み式が増えている。河の流れ自体が大きくはないので、発電規模はダム式に比べれば小さくなる。

日本における発電電力量は、2021年時点で化石燃料による発電が72.9%で、前年から3.5%減少している。現在はパリ協定により世界でカーボンニュートラルに注目が集まり、中でも再生可能エネルギー発電が進められている。日本でも近年、エネルギー基本計画が見直しされており、2050年カーボンニュートラルを目指すことが宣言された。その結果、国内における2021年度の再生可能エネルギー発電の割合は20.3%と前年から0.3%増加している。

流れ込み式水力発電についての報道があった。素材メーカーが日本国内で水力発電を新増設する動きが広がっているようだ。三菱マテリアルは69年ぶりに新たな水力発電所を稼働させた。デンカも水力発電所を新設した。素材メーカーは電力を大量に使うため、古くから各地の地形や気候にあった自家発電施設を所有してきた。世界的な脱炭素化の流れを受け、再生可能エネルギーを使った発電所を設けて売電し、新たな事業に育てようとしている。三菱マテリアルは2022年12月、秋田県北秋田市に新たな水力発電所「小又川新発電所」を開設した。最大出力は1万326キロワットで、全ての電力を外部に販売する。水力発電のなかでも「流れ込み式」と呼ばれる形式を採用している。河川の流れを止めずに川の水の一部をくみ取って斜面から流し、斜面の下にある水車を回して発電する。大規模な人工物を造って水をせき止める「ダム式」よりも、自然環境を破壊しにくく建設費用も抑えることができる。小又川新発電所では山の斜面を使った約90メートルの落差で水を落として発電する。三菱マテリアルは1930年代から小又川水系で水力発電所を建設しており、かつては計4つの発電所があった。秋田などに製錬所を持ち、大量の電力が必要なため、水力発電以外にも70年代から地熱発電所も稼働している。

水が豊富な日本では、これからこのような流れ込み式水力発電の比率が高くなると想定される。大規模太陽光発電よりも、地域社会との共存がやりやすいかもしれない。

2019年の発電構成

 

 

 

 

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