効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■ダイナミックプライシングとグリーン電力料金

電力料金体系がますます分かりにくくなる。というより、どの料金が自分の価値観に適合しているかを見極めるのが難しくなる。このほど、デジタルイノベーションで脱炭素化社会の実現を目指すアークエルテクノロジーズ(福岡県福岡市)は、AIによるダイナミックプライシングを活用した電力サービスを開始すると発表したようだ。ネットでこの会社を調べると、スタートアップのようだ。

新サービス「アークエルエナジー」において、利用者のニーズに合わせてCO2フリーなクリーン電力の購入方法を選べる2つの料金プランを用意。電気料金を節約したい人向けにダイナミックプライシングを活用したプラン「DPプラン(ディーピープラン)」を、クリーン電気だけを使いたい人向けに「フラットプラン」を提供する。DPプランは11月1日より、フラットプランは10月1日より提供を開始。九州エリアより順次全国に展開する予定。環境志向の高いZ世代のエシカル消費ニーズに対応し、来春までに3000件導入を目指す。また、経済産業省の実証事業の採択を受け、電力需給状況等に応じた電気料金による電動車(EV、プラグインハイブリッド車)の充電時間帯シフトを促す実証実験を、11月1日より開始することも発表している。

ダイナミックプライシングを活用した「DPプラン」は、30分毎に変動する日本電力卸売市場(JEPX)の価格によって電気料金(従量料金の部分)を決定し、託送料と電気料金は同社が原価で提供する。電力小売市場では、クリーン電力の供給量が増加する昼の時間帯に電気料金が安くなる傾向にあるため、このサービスが普及し安価な電力の利用を促進することで、クリーン電力の有効活用を促進することも狙いだそうだ。需要家への説明がかなり難しく、どれほど納得して貰えるかが課題だろうと思う。

100%クリーンな電気を提供する「フラットプラン」は、100%クリーンなCO2フリー電気だけを使用しており、基本料金無料で、使用量に応じて電気料金を支払う従量料金プラン。一般的な電力会社とは異なり、どれだけ電力を使用しても1kWhあたりの単価が変わらないため月々の支払い料金を抑えることができる。基本料金無料というのは大きな魅力になり、できるだけ電気を使わないようになるだろう。しかもCO2フリーだから、地球温暖化抑制に貢献しているという気分にもなる。エリアに応じて一律で設定する利用単価は、九州電力管内においては、一律1kWhあたり税込23.3円で提供する。たとえば、一般的な戸建て3人世帯の電気代(九州電力の従量電灯B 40Aを契約で、毎月556kWh使用の場合)では、毎月約1,745円(約11%)節約可能と試算しているとのことだ。自前の再エネ設備を持っているのだろうか。電気に色が付いているわけではないから、消費者から見ると安いと言うことが魅力ではあるが、CO2フリーの電気というのをどのように判断できるのだろう。電力卸市場で再エネだけの仕入れを安く出来るのだろうか。この方式でこの電力事業者はどれほどの収益率になるかも知りたいところだ。

 

 

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