効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■ごみ発電に蓄電池を分散設置

 NECグループのNECネッツエスアイは、東京都武蔵野市の「エネルギー地産地消プロジェクト」において、蓄電システムと総合エネルギーマネジメントを構築する業務を受注したと報じられている。このプロジェクトは、ごみ処理施設「武蔵野クリーンセンター」のごみ発電を核に周辺の公共施設・学校と連携し地域全体でエネルギーを融通するものだ。これにより、年間約1,000tのCO2削減を見込んでいる。武蔵野クリーンセンター周辺に蓄電システムを構築することで、蓄電により、発電した電力の利用拡大を進めるということだが、ゴミ処理発電の規模が大きくて余剰が出るのであれば、自ら電力事業を始めるなり、他の電力事業に売電しても良いのだから、蓄電池を利用する必然性があるのかどうかが疑問に思えた。

 このプロジェクトでは、中型蓄電システムを、クリーンセンター周辺(武蔵野総合体育館、エコプラザ(仮称)、武蔵野市立第四中学校)の3カ所に計4台(トータル 出力:720kW、容量:1,620kWh)を設置する。分散設置しているため、災害時などに停電が発生した際は、蓄電システムの電力を公共施設で利用することが可能となり、災害に強い街づくりにも貢献するとしている。

 現在、武蔵野クリーンセンターのごみ焼却で作られた電気は、隣接する市庁舎や総合体育館などの公共施設で使われている。しかし、電力使用量が多い昼間は不足し、少ない夜間は余ってしまうこともある。この説明から見ると、公共施設の電力をゴミ発電からのものだけに依存しなくても良く、電力の購入も組み合わし、発電量もゴミ投入量などを制御することで十分機能するはずだ。蓄電池を設置した本意を推察すると、武蔵野市が進めているのが、余った電気をためておき不足時に使用できる蓄電池の導入や、電気の使用量を予測し、ごみ発電や使用する電気の最適化を図ることができる仕組み(CEMS)を導入する「エネルギー地産地消プロジェクト」に主眼を置いたものだったのだと思う。蓄電池は新時代のエネルギー管理システムの流行として導入されたのだろう。他に太陽光発電などが普及していて、それも組み込んだ需給管理システムを開発するという趣旨であれば分かるが、少し中途半端な蓄電池導入ではないだろうか。あるいは報道記事の説明が不十分だったのかも知れない。

 

 

 

-------------

猫、鳥、犬などをモデルにした手作りアクセサリーのご紹介。

https://minne.com/@plusme

https://www.creema.jp/listing?q=plus+me+accessory&active=pc_listing-form