効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■太陽で起きている核反応利用で新型原子炉へ

太陽が輝いているエネルギー源は核融合だと学んできた。この方式を新しい原子力発電方式として適用しようというプロジェクトが、欧州連合EU)と日本、ロシア、米国、韓国、中国、インドが共同で推進されている。だが、核融合反応を継続的に起こすのが極めて難しいようだ。

核融合は太陽内部で起きている現象で、原子核同士が衝突、融合し、巨大なエネルギーを生み出す。核融合炉では重水素トリチウムを燃料にするが、いずれも地上で豊富に得られるため、実現すれば世界のエネルギー問題の多くが解決する「夢の炉」と言われる。報道記事の受け売りだが、完成までには多くのハードルが待ち受ける。参加国が別々に製造した部品を誤差なく組み合わせるには高度な技術が求められる。また実験が始まっても、核融合反応に必要とされる、数億度の高温で原子核が高速で飛び交うプラズマと呼ばれる状態を作り出し、維持するのは至難の業だ。実験炉であるITERは、実際には発電は行わず、高温のプラズマを作るために投入したエネルギーの10倍のエネルギーを300~500秒間生み出すことが目標だ。だが、これまで世界の研究では、投入エネルギーの1・25倍を0・1秒維持するのがやっとだと報じられている。当初20年ごろとされていたITERの実験開始時期は既に25年にずれ込んでいる。約50億ユーロ(6000億円)と見積もられた総工費も、現在は200億ユーロ(2兆5000億円)に跳ね上がった。総工費の9・1%と定められた日本の負担も上昇している。

今後も多難が予想される核融合炉だが、最終は発電が目的だから、再生可能エネルギーの利用が急速に拡充すれば、需給バランスから見て、この難しい核融合炉を実用化する必要性が下がるかもしれない。さらに再エネで水素を作る方式のコストが安くなれば、送電線の拡充の必要性も下がる。水素を需要地に運んで燃料電池で発電させれば良く、全て実用されている技術だし、コストも下がるだろう。核融合炉が開発されても稼働させる必要性が大きく下がるとすれば、開発そのものの価値が大きく下がる可能性もある。水素社会では必要のない発電方式かも知れない。

 

 

 

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