効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■アサヒ、ビール工場排水で燃料電池発電        バイオガスを活用

今日の報道で知ったことだが、アサヒグループホールディングスはビール工場の排水から発生するバイオガスを使って燃料電池で発電する実証事業を10月に始める。バイオガスを精製して不純物を取り除く独自技術を活用し、これまで困難だった長時間連続の発電を可能にした。工場排水由来のバイオガスを燃料とした発電技術の確立を目指す。

三菱日立パワーシステムズMHPS横浜市)が発電効率の高い固体酸化物形燃料電池SOFC)1基を納入。三井住友ファイナンス&リースが実証事業全体を取りまとめる。発電出力は200キロワットで、一般世帯約350戸分の年間消費電力に相当する約160万キロワット時の発電を見込む。200kWのSOFCがこのような形で使われるのは初めてではないか。バイオガスは生ごみ下水処理場で出る汚泥などを発酵・分解させることで発生する可燃性ガス。生物由来の資源であるため、二酸化炭素(CO2)の排出量としては「カーボンニュートラル」に分類される。発電効率が高いSOFCが稼働すると年間1000トン程度のCO2削減が見込めるという。

バイオガスを使った燃料電池による発電はガス内の不純物により発電効率が落ち、長時間運転が難しかったようだ。今回はガス精製技術で不純物を除去する仕組みを導入し効率の向上を図った。ただガス精製にはおそらく電力が消費されるから、SOFCの高効率の足を引っ張るかも知れない。2020年10月から21年12月までに1万時間の連続稼働を目指している。このような事業用規模のSOFCは、これまでは3kWクラスのものが中心だったが、その全体数も少なかった。実証がうまく行けば、SOFCを設置する事業所が増えることを期待したい。

記事の内容から見ると、下水処理場からの排水量は大きそうだ。これはバイオガスを発生させる原料となる残渣を除去して後汚水として捨てられるのだろうが、その流量と流速次第では小水力発電をすることも可能ではなかろうか。

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茨木工場設置の200kW 固体酸化物形燃料電池SOFC)

 

 

 

 

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