効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■水素の輸送

 太陽光発電など国内の再生可能エネルギーで水素を作る取り組みも進んでいる。しかし、それだけでこれから必要な水素を賄うことは出来ないことは確かだろう。だが、海外で生産して日本に輸送するコストも勘案すると、実際にプロジェクトとして成功するものが生まれるかどうかに疑問をもっていた。それに対し、製造過程で温暖化ガスを出さないエネルギー技術への期待は高まるばかりだ。東京大学やJXTGエネルギーなどは、太陽光で作った水素をオーストラリアから日本に運搬して利用する実証実験に成功した。水素の長距離運搬に適した化合物を作るのに必要な装置のコストを2分の1に低減できるという。水素の化合物を輸送するコストが下がることによって、国内で水素を再エネによって製造するのと実用的に競争できるのだろうか。

 クイーンズランド工科大が設置した太陽光追尾型の高効率太陽電池で発電し、その電気を使って、水素を取り出しやすく運搬も容易なメチルシクロヘキサン(MCH)という液体を作った。MCHは常温常圧で持ち運び可能で、燃えやすい水素を気体や液体で運ぶより運搬に適しているという。従来技術は水の電気分解でいったん水素を作って、その後、水素とトルエンを反応させてMCHを作っていた。これは以前日記に書いたこともある。JXTGエネルギーなどが開発した技術では特殊な電解セルを使うことで、電気を流してトルエンから直接、MCHを作れる。同社の試算ではいったん水素を作る方式よりもMCHを製造に必要な装置のコストを2分の1に減らせるという。なるほどこれであれば、MCHは国内輸送もし易いから、そこから水素を取り出すプロセスコストがどれ程かによって、将来の水素利用がやりやすくなるかも知れない。実証実験では80ワットの出力で10日かけて水素約0.2キログラムに相当するMCHを作った。一般的な燃料電池車を30キロメートル走らせる水素の量にあたるという。MCHから水素を取り出すのには、千代田化工の触媒技術で水素を取り出している。水電解装置のコストは大きく下がりそうにはないようだから、コスト的に引き合うことになるのだろう。実証試験のさらなる結果を続いて出してくれることを期待する。

昨日午後京都で開催されたフィエスタ・メイヒカーナ京都2019に参加した。プロのトランペッターの三男が出演したので、久しぶりに彼の生演奏を堪能。彼の連れ合いが手作りアクセサリーの販売スペースを貰っていたが、沢山の人が手に持って見ていたが、販売実績はどうだっただろうか。

猫、鳥、犬などをモデルにした手作りアクセサリーのご紹介。

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