効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■ピーク用発電設備を蓄電池に置き換える

太陽光発電風力発電についてよく言われるように、気候条件によって発電量が左右されるために、発電量が急上昇して需要を上回ることや、急に発電量が急落して、大急ぎで柔軟性があるガス火力発電所を起動して足らない分を補うこともある。前者の場合には、勿体ないとはいえ発電しないように止めてしまうことに合理性はあるが、後者の場合、需要急減の時だけ稼働する発電所を常時備えていなければならない。これはピーカーと呼ばれることもあるが、常に設置されていても稼働時間が少ないために、その発電機単体で見た発電コストは極めて大きくなる。変動性の再生可能エネルギーがこれから増えてイクにつれて、このピーカーの増設が必要となり、全体の発電コストを押し上げることになりかねない。

それに対し、近年急速に設備コストが下がり、制御システムも充実してきた大型の蓄電池をピーク対応用火力発電設備に置き換える動きが米国などで拡大しつつある。火力発電の場合には、必ずオペレーターが必要だし、絶えずメンテナンスをしなければならないから人件費も馬鹿にならない。蓄電池であれば、制御も次第にソフトウエアで行えるようになっているし、分散設置したものを一体化して制御できる。再エネの余剰分を蓄電することは既に行われているから、柔軟性が極めて高い発電・蓄電設備になる。今後はこの方式が主流になるだろう。そうすることによって化石燃料の消費量も抑制できるから、一石二鳥の方式になる。

日本では大型の蓄電池の設置事例が欧米に比べると少ないようだ。日本的な対応としては、建物の上に設置された太陽光発電に併設されるようになっている蓄電池の規模を少し大きめにして、電力事業がそのコストを負担するようにすれば、分散設置の蓄電池を一体制御することは難しいものではないから、仮想的に大型の蓄電池として一体運用する実証試験をして、有効性を確認することが必要だろうと思う。既に行われているとすれば、そのシステムを東南アジアなどに売り込むこともできるだろう。

 

 

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