効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■欧州でグリーン水素パイプライン計画

 太陽光発電風力発電の電力で水素を製造して既存の天然ガスパイプラインで輸送、産業や発電に活用する大規模な「グリーン水素パイプライン計画」が欧州で始まろうとしている。天然ガスパイプラインを管理・運営するガスTSO(系統運用者)が中心になって、競争力のあるグリーン水素の生産、輸送、消費の大規模な企業コンソーシアムが結成されている。スペインに60万キロワット級の電解工場を建て、太陽光発電の電力で水素を製造する。これをTSOが保有する既存のパイプラインで消費地に運ぶ。

 気候変動対応として行われるものだが、設備コストは可成りのものとなるため、この水素が既存の化石燃料を原料として物に対抗するためには、各種の支援策が必要となるだろう。また、天然ガスパイプラインで輸送するには、その下流にあるユーザーが現在利用している設備の対応能力も確認しなければならないだろう。

 これが日本でできるかと言えば、不可能ではないにしろ、かなり難しい。というのは都市ガスの熱量調整が極めて厳密に行われているために、それに水素を混入すると、使えるガス設備の種類が限られてしまうし、不完全燃焼やバックファイヤを起こしたりする可能性もあるために、むしろ水素単体として輸送し、燃料電池やタービンの燃料に使う方が現実的な対応だと思う。とはいえ、世界の潮流に遅れないためにも、技術的検討を始める必要はある。

 

 

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