米国のNASAが、宇宙船から地球上のメタン排出量を、時間の経過による変化も含めて測定しているようだ。メタンは沼地などから排出されるものが一般だが、東アジア地域では工場設備などから排出される量が非常に大きいということが分かったそうだ。地球温暖化ガスについて炭酸ガスの排出抑制が重要だとされるが、これは人間社会が出す量が多いからであって、メタンの地球温暖化効果は炭酸ガスの25倍から80倍あるとされ、産業革命以来の排出量は2倍に増えているようだ。NASAの推計では、メタンの地球温暖化効果の20~30%の原因となっているらしい。この内人間の活動によって発生するのがどの位になるか追跡したようだが、まだ全体像は見えないようだ。
人間社会が出すゴミ類の蓄積がメタンを多量に排出していることはよく知られている。この排出メタンを集めて発電燃料にしているところもあるから、少なくともゴミの埋め立て処理の量は極力抑制しなければならない。椰子油を採取した後の椰子殻を輸入してバイオマス発電に使う方式があるが、この原産地ではこの採取プロセスで発生する残渣が沼地に捨てられ、大量のメタンが発生していると聞いたことがある。水田からもメタンは発生するし、牛のゲップの蓄積量も驚くほど多いそうだ。このようないわば自然現象として発生するメタンは抑制が難しいが、人為的な発生については、炭酸ガス発生抑制と並行した施策が世界的に行われなければ、地球温暖化を抑制することは難しいだろう。
オゾンホールの原因となる空調設備に使われてきたフロンの廃棄の抑制には一応の成功を見せたようだが、代替フロンの温暖化効果も大きいから、今後の空調設備廃棄の時の回収も効果的に行う方策がとられなければならないが、廃棄物扱いである限り、この方策を有効にするのには難しさがある。ともあれ、地球温暖化と人間の社会活動とは無関係だとする主張もあるだけに、NASAの行うような調査が継続的に行われなければならないだろう。
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