効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■リサイクル素材の利用が中核事業に

 米ナイキがほぼすべての材料を廃棄物、つまり「ゴミ」から再生した原料で作ったシューズを2020年2月に発表したと報じられている。気候変動がスポーツイベントや選手に与える影響に対処する姿勢を明確にしたものだということだが、このような環境対応事業が次第に全ての商品の中核になってくるのだろう。ナイキが新たに投入する環境配慮のシューズ「スペースヒッピー」が目指したのは、「製造過程での炭素排出量が過去最低のシューズ」だと経営幹部が説明している。ただし、「既に炭素排出量を相当減らしているので、素材の根本から考え直す必要があった」という。工場の床に落ちた繊維などの廃棄物、ナイキのシューズやTシャツのリサイクル素材などを活用する。いわばほとんどゴミになる素材をよみがえらせて作ったシューズだ。全体の約9割が再生素材である。「スペースヒッピー」とは面白い商品名を考えたものだ。具体的には25%が回収したTシャツの繊維、25%が工場の床に落ちた糸くずなどの繊維廃棄物、50%がリサイクルのポリエステルである。

 日本社会にも昔からこれに似たリサイクルが行われていた。襖の下張に、一度文章を書くのに使われた紙を使うことが多かったが、そのお陰で貴重な古文書がその中から発見されることもある。障子の張り替えも、基礎部分はそのまま使って新しい障子紙を貼ることで、見た目を回復させている。和服の生地も、糸をほどくと新しい着物を作ることもできるし、それがし易いような寸法が使われている。畳も表面が古くなると、基礎部分は再利用して畳と縁かがりを新しくすることで、新品と同じになる。取り外した素材は、肥料や燃料に使われていたようだ。西洋文化が入ってくるまで、使い捨てはほとんど無かったのではないかと思える。大小便も肥料にしていたのだから大したものだ。この文化を足がかりにして、日本から世界を驚かすような再利用商品が現れることを期待している。

 

-------------

猫、鳥、犬などをモデルにした手作りアクセサリーのご紹介。

https://minne.com/@plusme

https://www.creema.jp/listing?q=plus+me+accessory&active=pc_listing-form