効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■UAEでガス火力

 丸紅はアラブ首長国連邦UAE)の政府系エネルギー会社と組み、同国で最大となる出力240万キロワットの天然ガス火力発電事業を受注したという報道記事を読んで、再エネが豊富に使える国なのにどうしてだろうという感じを持った。だが、続いて、中東では大規模太陽光発電所の新設が相次ぐ一方、天候による出力の変動を補うためにガス火力の需要も高まっているという説明を見てある程度は納得した。同国で最大となる出力240万キロワットだというが、好天が続くと、昼は止めて夜稼働させるという変則的な稼働となることも考えられる。太陽光発電の出力変動に対応するには、ガス火力の出力制御の迅速さと柔軟さが最適だろう。

 だが、UAEであれば、太陽熱発電も既に設備を持っているはずだ。これは反射鏡で光を高い塔の上に集めて高圧水蒸気を作り、蒸気タービンを回して発電する。地上に湾曲した鏡の間に水パイプを通し、鏡の焦点がそのパイプにあたるようにすれば、平地で高圧水蒸気を作ることも出来る。水の代わりに沸点の高い液体を通すと、それを集めて熱源にする水蒸気発電も可能だ。また、熱を溶融塩タンクに移動させ、高温の溶融塩に熱を蓄え、太陽が沈んだ夜に、その熱を利用して発電することもでき、実用化されている。

UAEの場合、天然ガスの産出国だから、燃料に使うガスのコストが低く、今回の大型ガス化力の発電コストがもっとも安いだろうと推察できる。発電コストは、その設備能力を一杯に使える時間が多いほど下がるから、この新設されるガス火力発電はベース電源に利用し、他の発電規模が小さいガス火力発電で、太陽光発電の天候による出力変動を抑制させるのだと推察している。これをさらに考えると、全ての発電設備をデジタルデータ回線で結び、中央から稼働を制御できるようにすれば、年間を通して再エネも含めた全体の発電コストを最小にするようにできるだろう。UAEでアフリカ地域に適した発電設備制御システムが開発できれば、それを他のアフリカ諸国でも利用できるはずだ。丸紅なら、それを一つの大きなビジネスに育成できるだろう。

 

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