今年は例年より早い感じがするが、毎年1月末にスイスのダボスで開かれるWorld Economic Forumが丁度始まったところだ。今日21日から24日までの国際会議。今回が創設後50年のようだ。自分も30年ほど前には参加した幹部の世話人として参加していたから、雰囲気はよく分かる。正式参加できるのはWEFからの招待者の他には、世界各界のトップだけ。ダボスは､スキーリゾートだが、スキー宿しかないといっても良く、近くの町も遠いために､会議を抜け出して息抜きを外ですることもできない場所。各国の首脳も参加しているから会場の外は厳重な警備がされている。しかし、ただ一つある会議場の中に入ると、新聞記事でしか見たことのない人がすぐ傍を通るというような自由に雰囲気がある。年初に世界の動向の鍵を握る人達が集まるだけに、この1年の動きがどうなるかを感じさせてくれる。
今年の標題は、Shaping the Future of Energy and Materialsとなっている。エネルギーと素材の未来がどのような形に具体化されるかが議論されることになる。最大の課題はやはり地球温暖化対応だろうが、高校生の環境保護運動家グレタトゥーンベリさんも招かれているだけに、どのような議論がなされるだろうか。気候変動に対して否定的な発言をしているトランプ米国大統領も出席するようだから、これも議論の結末が予測しにくい。世界各国の経済対立、あるいは、民族間の抗争も経済面での主題となるはずだ。
デジタル革命時代の技術開発がどちらを向かうか、そして、世界経済へどのような影響があるかも論じられるだろう。技術、社会、経済全てがエネルギー消費に影響を与えるが、そのエネルギー源がどこに求められるかも新しい見解が示されるかも知れない。
日本からは丁度国会開会中なので、政界からはほとんど参加者がいないだろうが、経団連など経済界の首脳は参加しているはずだから、良し悪しは別にして、日本の見解を具体的な形で世界に発信して貰いたいと思っている。
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