ロイターが報じているが、インドは2019－2020の石油輸入量の見通しを引き下げたようだ。インドは中国、米国に次いで3番目に大きな石油輸入国。それに次ぐのが日本と韓国。インドの見通し引き下げは、この所見られる経済の低迷だ。ディーゼルオイルの2020年消費見通しは、2019年の1.9%増だが、これはここ6年で最低の数字だという。同期間の経済成長の低迷をそのまま反映している。
もう一つの要因は、電気自動車向け太陽光発電充電装置の数が増えたことで、ディーゼルオイルの消費が急減している。2019年には0.9%しか伸びておらず、ほぼ横這い。乗用車がディーゼルからガソリン燃料に代わってきているのと、トラックの効率が上がったことも反映されているようだ。
政府は産業の活性化に力を入れているが、産業の勢いを示すディーゼル燃料の消費は2020年に大きく伸びることにはなりそうにないとの見通しが強い。
このインドの石油需要の低下が、世界の原油市場にも大きな影響を与えるはずだ。原油価格やLNGの価格が下がる可能性が高い。ただ、経済活動の縮小は、日本のようにインド市場に参入しようとしている国にとっては大きな痛手になりそうだ。
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