効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■空気液化で蓄電

 2014219日にこの日記で書いた、空気を再エネ電力を使って冷却液化して蓄電し、電力が必要になったときに放出させてタービンを回して発電するプロジェクト、が英国で実プラントとして建設されることになったようだ。これを実施しようとしているのがHighview Power社で、英国北部の発電所跡に建設をしようとしている。最初に作るのは5万キロワット/25万キロワット時の規模のものだという。同社によると、競争相手は発電容量を大きくしにくいリチウムイオン電池ではなく、天然ガス火力発電所だと想定しているらしい。それは、ガス火力は出力の制御がやりやすいが、それに対抗できるだけの発電規模と柔軟性を実現できると想定しているからだそうだ。英国の電力卸市場で収益が得られるほどの規模に育てると意気込んでいる。彼等の空気液化は、数日分の蓄電と放電が可能で、特性的にはフローバッテリーに似ている。フローバッテリーのコストはまだ高いが、空気液化では既存技術だけで設備を構成できるために、コスト競争力が十分発揮できるとするのは理解できる。

 

 これまでに350キロワットの実証設備で特性を検証し、それに続いて、5,000キロワット、15万キロワット時のプラントを2018年から稼働させている。ということは、この規模を10倍にする計画に向けて動き始めているということになる。必要であればこの規模をさらに大きなものにすることも可能で、電力市場の反応を見極めたいとのことだ。

 

 日本でこの方式を検討しているところはないだろうか。天然ガスを液化する設備を作る技術を持つ企業は日本に幾つかあるはずだし、液化までさせなくても冷却して極低温の空気にするだけでも蓄電放電は可能だから、規模を大きくすればそれだけキロワット単価は下がるだろう。このHighview Power社の実証データを入手しなくても、性能評価は出来るはずだから、再エネ規模が大きい北海道などに導入できないだろうか。

 

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