効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■旬がなくなる

 秋を代表する魚の値段が今年も高めだと報じられている。サンマは北海道から三陸まで漁の最盛期を迎えたが、全国の水揚げ量は前年同期比で8割減となり、市場の卸値は2倍以上で高級魚とされるマダイを上回ったというから驚くほかはない。しかし、季節によって農業、漁業が取り扱うものが変わるというのは、これまで季節の変化がほぼ変わらずに続いてきたからで、それに則した産物があるということだ。だが、最近のような極めて不順な天候の変化が、地球の温暖化によって影響を受けているとすれば、これまでのような季節の変化は望めなくなるかもしれない。特に、海水温の変動は、その温度が長く維持されるために、魚が餌を求めて回流する時期が影響を受ける。産卵の時期も変わるだろうから、昔から続いていた、特定の魚種を獲るために船を出すタイミングが大きくずれる可能性がある。この記事のサンマについても、もう少し時期が下がれば漁獲量は増えるかも知れない。とはいえ、魚が最適適合してきた水温や海流のパターンが大きく変わり、昔のようにならなくなるとすれば、産卵の時期が変わり、稚魚が育つ海域も移動し、稚魚の成長も順調には行かなくなるだろう。

 この報道記事でも、岩手県宮古市魚市場では2日、今秋初めてサンマが水揚げされたが、初水揚げが10月にずれこむのは過去に例がない、としている。水揚げ量は12トンと前年の初水揚げの10分の1、卸値は1キロ600~700円と同3倍以上だ。過去に例がないということは、今年が初めてということだ。ひょっとすると、11月にこれまでにないサンマの漁獲量が出るかも知れない。農産物でも、日照量と気温の変動がこれまでと大きく変わると、収穫時期も大きく変わっていることも各地で報じられている。総務省の「家計調査」によると13年以降、食料品全体の価格が上昇しているが、特に生鮮魚介類の上昇率が大きい。魚の購入量は、価格上昇と合わせて減少が続く。これは旬の時期がずれただけでは済まないが、長期的に見れば、新しい天候状況に即した農業、漁業として対応しなければならないのかも知れない。新しい旬ができれば良いのだが。

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