効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■AIロボットによるゴミ処理

AIを利用した画像認識の応用は急速に進んでいる。以前から思っていたのだが、ゴミの分別をAI画像認識が出来るロボットですることは出来ないかと思っていた。どのように分別収集をしてもゴミの中に本来そこに入るべきものではないものが投げ込まれるのを100%防止することはできないし、僅かに混入したもののために資源化やガス化などの処理が難しくなるからだ。そうしたら矢張り同じ発想のロボットが開発されたという報道を目にした。

荏原環境プラントは2月12日、Ridge-iと共同開発した、ごみ識別AIを搭載した自動クレーンシステムの実証実験に成功し、実際の焼却炉での運用を開始したというのがそれだ。同システムは、カメラで捉えた焼却炉ピット内のごみ状況を、AIでごみの撹拌状況などを識別し、高度制御装置でクレーン操作判断を行い、クレーンを自動運転するもの。今回の実証実験成功により、重要課題であった熟練運転員の眼を代替することが可能となったという。これでゴミ処理に伴う非人間的な作業を少しでも減らすことができるだろう。

クレーン操作の自動化開発にあたっては、画像解析技術に定評のあるRidge-iと共同で、ディープラーニング(深層学習)を用いたごみ識別AIを開発。この最先端のAIにより、多種多様なごみを識別するだけでなく、ごみ袋の破れ具合までも見極めることができるようになり、ごみ状況を精緻に識別可能にした。その結果、従来の自動クレーンでは困難であった「燃焼に適したごみを識別した上で炉に投入する」ことや、「特殊ごみ(大量に炉に投入すると機器や燃焼に悪影響の出るごみ)を識別し適切に対処する」ことが可能となり、運転員の技量の差や、将来に向けた人に依存する作業の低減を図ることができるようになったとしている。さらに、投入ごみの識別結果と焼却炉の燃焼制御とを組み合わせた操炉全般にAIを活用することで、焼却炉の自動運転を実現し、安定かつ、人に依存しない次世代型のごみ焼却施設を目指すということだ。

これによってゴミ関連の労働環境の改善が大きく進み、人手不足が若干でも解決されるのではないか。この技術は日本だけでなく、世界に向けて発信すべきものとなると思う。