効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■韓国が米国からの石油、天然ガスの輸入を急増させている

いま米国は、シェールオイルシェールガスの開発が急速に進んだ結果、これを輸出に回せるよういなっている。日本もその恩恵を受けているが、韓国は米国との貿易収支の黒字を削減して、米国との経済的、政治的軋轢を軽減しようとしている。

この輸入増加は2018年から始まっている。

この1月と2月で、1,800万トンの原油と、90万トンのLNGを米国から輸入すると予想されている。これは、原油についてみると、1年前の4倍に上り、LNGについては若干の低落となるようだ。この増加傾向は今年も続くことになると想定されている。韓国としては米国のトランプ大統領が仕掛けている貿易収支に改善に向けて努力していることを具体的に示す意味もある。中東からの輸入については増加させるのが難しい状況にあるだけに、韓国にとって米国との関係改善をうまく進められる市場環境にあると言える。米国からの輸入量は、輸入国ではイランとロシアを抜いて6番目にまで伸張し、韓国にとってこれまでにない貴重なエネルギー供給国となっている。これは韓国の米国との関係を良好に保つ戦略でもある。

2018年の韓国の対米貿易収支の黒字額は、2011年以来ではもっとも少なくなっており、1年前から見ても22.4%削減されている。トランプ大統領から出されている米韓の貿易をバランスさせるべきだという要求に応えることは、韓国が北朝鮮との関係を維持するためにも重要な戦略となっている。

日本も韓国と同じような対応を米国から求められるかも知れない。