効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

OPEC減産せず

OPECは27日にウィーンの本部で総会を開き、現行の日量3000万バレルの生産目標を維持することを決めたと今日の夕刊に出ている。サウジアラビアなどの中東原油国も減産に同意するのではないかと思っていたのだが、この状況で原油価格が節目の1バレル70ドルを割り込んだ。南米の石油生産国は、経済が石油に依存する度合が高いだけに頭を抱えているだろうう。原油輸入国である日本にとっては、現在停止している原発を補う火力発電に向けた原油天然ガスの輸入額が減って、多少なりとも国際収支を改善することになるだろう。原油価格にリンクして価格が決まる契約が多いLNGの価格も当然下がるだろう。このリンクを外した契約にしようとする日本やアジアの輸入国にとって、今後どのように対応するのが良いのだろうか。このリンクは外す方向が然るべきで、地球環境対応で需要が増えそうなLNGの価格については、独自の価格体系を設定する努力は、原油価格の低下があっても継続すべきだろう。原油価格が下がれば、コストが高い米国のシェールオイルの開発に水を差すと言われるが、まだ中東からの石油輸入が多い米国にとって、トータルとしてはプラスの動向ではないかと思う。