効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

LNG価格

日本に供給されているLNGの価格が2年で9割高くなったと知って、これほどになるとは予想していなかっただけに驚いている。日本向けLNGのスポット価格は現在、100万BTU(英国熱量単位)あたり17.25ドル前後で震災前に比べ91%高い。原発の再稼働が大幅に遅れているためにLNG火力の稼動が大幅に拡大したからではあるが、LNGのスポット市場で足下を見られたということに間違いはない。緊急時だから仕方がないのだが、この高価格がずっと続けば国際収支を圧迫する大きな要因となる。貿易統計によると、12年のLNG年間輸入量は8731万トンと震災前の10年に比べ25%増えたと報じられている。
LNGの備蓄制度は原油のようなものはまだできていない。このようなLNG消費量が高まっているところでもしイラン情勢が悪化してホルムズ海峡が閉鎖されそうになったりすると、価格上昇だけではなく物がなくなったしまうことも考えられる。米国からの輸入が実現する可能性があるとはいえ3年ほど先。日本政府が国際政治手腕を発揮することしか回避策はないだろう。