効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

関西電力は核のごみ処理をどうするか

原子力発電所で発生する使用済み核燃料を搬出する中間貯蔵施設を巡り、関西電力が候補地の選定期限とした2018年末まで残り3カ月余りとなった。関電は今年5月までに大飯原発3、4号機(福井県おおい町)を再稼働し、原発4基が動く体制にこぎ着けたのだが、この時に福井県に対し、使用済み核燃料は県外に保存すると約束した。常識的に考えて、これを受け入れる県が出てくるとは思えない。稼働を続ければ、使用済み核燃料を原子力発電所内に保存できる量を超えることは自明のことだ。岩根社長は昨年11月に今年中の県外の候補地選定を約束している。使用済み核燃料を貯蔵する原発敷地内のプールは6〜9年程度で満杯になる。原発敷地外にある日本で唯一の中間貯蔵施設である青森県むつ市東京電力ホールディングスと日本原子力発電(原電)が共同運営するリサイクル燃料貯蔵場所が候補地だと業界では見られているようだが、リサイクル処理設備がトラブル続きでまだ稼働していない現在、永久保管場所になるのを怖れている青森県が受け入れるはずはない。この問題は関電に止まらず、再稼働をする原発を持つ電力会社に共通する物であると同時に、原発を推進する政府が関与しなければならない問題となる。結局はなし崩しに、原発が立地する場所の近辺に新たな貯蔵施設を作るか、中間貯蔵設備が満杯になった時点で廃炉にするかのどちらかを選択しなければならなくなるだろう。政府がどのような対応をするかを注視する必要がある。