効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

再生可能エネルギー100%を目指すサンディエゴ市

全米で50以上の市が、再エネ100%に向けて行動すると表明している。シエラクラブのRE100への賛同と、太陽光・風力発電のコストが急速に下がっているからだ。その中にサンディエゴ市も入っているのだが、他の市と異なった環境を乗り越えなければならない。同市はカリフォルニア州の南にある大都市で海軍基地もあるところだが、ここの電力供給はサンディエゴ・G&Eの独占供給地域になっている。カリフォルニア州電力自由化に向かったが、卸電力価格の急上昇で、価格が州政府によって固定されていた既存の電力会社が倒産したこともあり、電力自由化を中断している。だから、サンディエゴ市の市民に電力供給先を選択することはできない。SDG&Eは天然ガス火力も使わなければ供給の安定性が阻害されるとして、再エネ100%は認めない。だが一方でカリフォルニア州政府は州内の自治体に再エネ導入を義務づけているということもあり、同市は市民に働きかけて屋根に設置する太陽光発電と電気自動車の組み合わせで再エネ100%に向かおうとした。当初SDG&Eは反対したが、市民の要望が強いことから、メガソーラーで対応しようとしている。これに対し、サンディエゴ市はコミュニティーが電気の選択権を取得する方法を模索中で、法案を提出することになっているそうだ。この結果によっては、全米自治体の一つのモデルとして推進される可能性もありそうだと報じられている。