効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

使用済み核燃料に経年累進課税

使用済み核燃料は、一応青森県六ヶ所村に集めてプルトニウムの抽出をする再処理をすることになっているが、この処理工場がトラブル続きで一向に稼動しない。また、そのプルトニウムを使って発電する高速増殖炉もんじゅ廃炉になることが決まり、抽出されたプルトニウムは貯まるだけになり、核兵器に利用されるとする国際社会の非難の対象になりかねない。また、この再処理が出来なくなると、六ヶ所村が最終保管場所にもなりかねないのを青森県は警戒している。一方、原発が稼働すると必然的に生まれる使用済み核燃料は、いまのところ発電所内に保管されているが、六ヶ所村での処理ができないとなると、持っていく先がなくなる。とすると保管できる容量には限界があるからどこかに移動させなくてはならないが、どこも引き受けようとはしない。しかも、現在稼動していない原発のある市町村は、稼働に応じた税収が得られなくなるという問題もある。新潟県柏崎市は、この保管料に応じて課税する制度を2003年から導入しているが、これを保管期間がながくなるとそれに対応した累進課税をすることを考え、核燃料の保管期間の長さに応じて税額を増やす「経年累進課税」の導入を目指し、東電HDと協議を始めると発表した。同原発から使用済み核燃料の搬出を促すのが狙い。現在柏崎刈羽原発7基のうち、柏崎にある1〜4号機が対象になる。これを東京電力が簡単に受け入れるとは考えられない。他の原発にも大きな影響を与えるからだ。どのような合意ができるのか、できないのか、今後の動向が注目される。