日本のエネルギー政策がずっと推進してきた核燃料サイクルは、使用済み核燃料を再処理してプルトニウムを取り出し、その抽出されたプルトニウムを高速増殖炉の燃料に使用して発電すると、消費した以上のプルトニウムが作られるというもので、プルトニウムが安全な燃料であれば、理想的な発電方式になる。しかし、まず核燃料を再処理する設備の稼働が遅れに遅れ、この11日には、日本原燃の使用済み核燃料再処理工場(青森県六ケ所村)について安全審査の中断を決めたと報じられているように、サイクルの始まりそのものが国内では始まらないことになってしまった。プルトニウムを使う高速増殖炉については、実用規模のものとして建設されたもんじゅがトラブル続きでついに廃炉になることが決定している。これまで核燃料の再処理はフランスや英国に依頼していたが、それを使用するはずだった高速増殖炉が稼働できないため、従来型の原発の燃料に使おうとしているのだが、技術的課題が多く、それが可能な原発設備は限られている。結局日本の核燃料サイクルは破綻したと考える方が妥当だ。その状況で原発の稼働を続ければ、再処理ができない使用済み核燃料が積み上がることになるから、稼働をできるだけ抑制の方向に向かわざるを得ないだろう。選挙結果にかかわらず、原発の稼働を減らざるを得ないことが明確になってきたということだ。
今日小学校で同級だった仲間の会合が久しぶりにあった。昼の軽食を母校のあった町にあるレストランで食べながら、近況を話し合った。その準備には自分も関与したのだが、参加者は6人。その内女性が一人。全て80歳、あるいはもうすぐ80歳。参加しただけあって皆一見元気そうだが、それぞれに体調に問題を抱え、それが中心的話題になってしまったものの、その元気の源は、何かやるべきものを持っていることにあるようだということも分かった。それに自分も励まされている。