効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

伊方原発3号機の蒸気漏れ

九州電力伊方原発3号機は、ついこの間再稼働を始めたところだが、30日夜、放射性物質を含まない水などが循環する「2次系」の配管の一部で微少な蒸気漏れが見つかったために停止した。完全停止ではなく原子炉は待機モードになっている。核分裂は続いており、原子炉は「起動中」の状態。発電再開のめどは立っておらず、5月に予定している玄海4号機の再稼働も遅れる可能性がある。蒸気漏れを起こした部分に放射性物質はないが、写真で見ると穴が空いているのは明確に見えている。配管のカバーに雨水が入って腐食したらしいとの見解だそうだ。たまたま今日、原子力情報室から「原発はどのように壊れるか」という新刊の本が到着した。これを読むと、今回の漏れのようなことは炉心部分でも起きる可能性があるということがよく分かる。蒸気に放射能がなかったのは、伊方原発が加圧炉で、発電する水蒸気は原子炉の熱で高温になった水蒸気が熱交換器を介して加熱されたものだからだ。沸騰水型の場合には、放射能を帯びた蒸気で直接タービンを回すのだから、この部分にトラブルが起きてもおかしくない。原子炉は様々な金属で作られているから、その素材製造に欠陥がある場合もある。矢張り原発は怖い。