効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

燃料電池自動車普及のネック

FCVは燃料の水素を充填すればEVよりはるかに走行距離が長いが、肝心の充填ステーションの数が一向に増えない。トヨタ自動車やJXTGエネルギーは5日、水素ステーションを整備する新会社を設立したのは、少なからず焦っているという感じがする。現在90カ所のステーションに加えて、2021年度までに80カ所の施設を新たに作るそうだが、現在走っているFCVは僅か2,000台だというから、今後の普及を促進するためだとしても一カ所当たり4〜5億円を要するそうだから巨大な先行投資をすることになる。世界の方向が電気自動車(EV)に向かっているだけに、どこまでFCVの市場を確保できるか、かなり心許ない状況だと思う。FCVへの水素燃料充填時間はEVに比べて大幅に短かく3分くらいだが、車の普及がどこまで行くか、ほとんど見えないのが現状だ。乗用車向けではなく、蓄電池では走らせにくい大型トラックとかバスなどを対象にする方向に向かうのではないかという感じもする。これまでFCV乗用車に注力してきたトヨタとホンダが、EVにも開発へ力を入れだしたようだから、乗用車市場対応に変化が出るかも知れない。世界を対象にすると、水素充填所を世界の各地に設置するのは実現性に乏しいが、大型トラックやバスならば、集結場所に設置すれば良いのだから、数で対応する必要はなくなる。トヨタが開発中の固体リチウム電池が商品としていつ登場するかも関係するだろうが。