効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

潮流発電

韓国の現代重工業は、潮力発電実証設備の運用を開始したと発表した。実証設備は、同国南西部の全羅南道珍島郡、鳴梁海峡で建設を進めていたもの。5月から試運転を開始し、約1カ月の試運転で十分な性能が確認できたという。同社では風力、太陽光と並ぶ再生可能エネルギー事業として商用化を推進する方針。実証設備は、同社の造船部門のプロペラ技術と重電部門の発電機技術を活用したもの。水車、ギア、発電機を水中で水平方向に連結した「直結式動力伝達方式」を世界で初めて採用した。耐久性を高め、水車を複数設置することで、上げ潮時も引き潮時も発電が可能となっている。出力は500キロワット級。
このニュースを見て、あ、やられたと思った。どうして日本がこの技術開発の先頭に立てなかったのだろうか。ここでも日本の実証設備を紹介したことがある。ノヴァエネルギーというベンチャーの取り組みだった。一基10キロワットの出力。ここのホームページを訪問してみた。1月にタービンを潮に流されて紛失したらしい。回収できたかどうかは分からない。また、4月からビジネスを始めるとも出ているが詳細は不明。このプロジェクトに公的資金は出ているのだろうか。ここの製品説明でどうも気になるのは、発電能力をkWh(キロワット時)で表示していることだ。本来これはkW(キロワット)でなくてはおかしい。もともと蓄電池を扱っていた企業だろうか。蓄電池はこういう表示もある。
いずれにしろ、韓国で実用化するとすれば、韓国政府は再生可能エネルギーに膨大な資金を投入して開発しようとしているから、これからの日本が世界に出る幕はなくなるかもしれない。しかし、日本は島が多いので、潮の流れが速いところが無数にある。それを利用すれば数百万キロワットの潮流発電は可能だ。潮流は予測できるから、きわめて安定した自然エネルギーが得られるはず。日本政府や自治体も、もっと注目して良いと思う。