効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

富山県入善町沖東側の海域に民間資金100%で洋上ウインドファーム

三井E&Sエンジニアリング(東京・中央)と、風力発電事業者のウェンティ・ジャパン(秋田市)が2018年12月19日に発表したところでは、富山県入善町沖東側の海域に定格出力7.495メガワット(MW)の洋上ウインドファーム「入善町沖洋上風力発電所(仮称)」を建設するということだ。電気設備は19年8月から、海上基礎は20年4月に着工し、21年1月に運転開始の予定というから、着工から稼働開始までの時間が驚くほど短い。

定格出力2MW級の風車4基を、入善町の沖合600~800メートルに設置するが、立地する海域の水深は10~13メートルと深くはない。ロータ径は86メートル、海水面からブレード(羽根)先端の最高高さは121メートル、ハブまでの最高高さは78メートルとなる。

この建設には興味ある手法が採用されている。海底に設置の基礎を作っておいて、発電設備は「洋上風車一括架設方式」を採用する。フォーク式台船に載せて約40キロメートルの距離を海上移送して設置するが、建設期間を短縮して、周辺の漁業などへの影響を小さくする配慮だという。設備全体をつり上げて、いわば挿入するような形で建設する。今後の参考にもなるだろう。洋上の風力発電設備で発電した電力は、約2キロメートルの海底ケーブルと約2キロメートルの陸上送電線によって北陸電力・入善変電所に連系する。売電単価は36円/キロワット時(kWh)。

これを先例とするプロジェクトが続いてほしいものだ。