効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■安価な浮体式風力発電

 洋上風力発電は、これから日本の風力発電の主力になると期待していたものの、その設備コストが非常に高いと聞いていた。そこへ今日、日立造船が2023年にも洋上に風車を浮かべる浮体式の風力発電設備を実用化するという記事が入ってきた。固定買い取り価格(FIT)でも採算に合うよう、建設費を従来より3割減の1キロワット当たり60万円に抑える新工法を開発したというものだ。FITに基づく電力会社の買い取り価格は浮体式では1キロワット36円とされ、設計・建設コストを同60万円まで下げられれば採算が合うとされる。世界で初めて商用化したエクイノール社(ノルウェー)の洋上風力発電設備でも建設コストは80万円だとされる。日立造船は洋上に浮き風車がのる土台部分の新工法を開発し、工期を短縮しコストを下げたという。形状も上からみて「Y」のような形として海面と接する面積を小さくし、揺れを抑えた、水深が浅い場所にも導入でき、保守費用などを減らせたようだ。設計・建設に加え、将来は運転や保守まで手掛ける計画を持ち、国内3カ所で事業化調査に乗り出したようだ。それぞれ10メガワット級の風車50基の建設を想定する。

 国の導入施策も具体化の方向に向かっているが、これまでコストが障壁になっていただけに、日本周辺の水深に適した風車が開発されたのは嬉しいことだ。ただ、洋上風力発電には、風車だけでなく、そこで発電された電力を直流にして陸上へ届ける必要があり、さらには、幾つもの風車を高圧直流で連結し、将来の増設にも対応出来るようにしなければならない。陸上風力とはかなり条件が異なるから、風車の設備コストだけでは必ずしも進展するとは言えない難しさがある。とは言え、風況が良ければ夜にも発電するところが太陽光発電と異なっていて、設備利用率も太陽光発電よりも高いから、まず設備コストが3割も下がったと言うことは嬉しいニュースだ。

 

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