効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

英航空会社、家庭ゴミからジェット燃料製造

航空機のエンジンから出る排ガス中に含まれるCO2の量を削減しようとする具体的な規制が欧州を中心に進展しつつある。以前にも書いたことがあるが、ジェット燃料をバイオマスから作る技術が欧米で開発され、日本でもその開発競争に参加している企業もあると理解している。米国ではトウモロコシを原料とするものもあり、食糧資源を使うことへの批判もある。その中で、英国ブリティッシュ・エアウェイズが、再生可能燃料を開発する米Velocys社と業務提携し、家庭のごみからジェット燃料を製造する、複数の廃棄物処理プラントを建設すると発表している。基本技術の開発段階を超えて、実用的な量産体制を作るようだ。プラントで製造するジェット燃料は、同社のジェット機の燃料として使用する。これにより、同社の公約である、2050年までにCO2の正味排出量の50%削減を目指そうとしている。具体的には、最初に建設するプラントでは、オムツやプラスチックの食品容器、お菓子の包み紙など、埋立て、または焼却処理される予定の、年間数10トンの家庭ごみを収集し、カーボンニュートラルで大気汚染物質を排出しない、クリーンな持続可能燃料を製造する。その家庭ゴミの収集システムが具体的にどのようなものかは分からないが、数種のものを一定量コンスタントに集めるのには高度なシステムを構築する必要があるだろう。ゴミ収集システムは各国で文化の違いも反映してかなり異なっているが、日本に採用できるものであれば、特にゴミ収集を行う自治体にも参考となるだろう。日本の航空機業界がどのような対応をしようとしているのか一度調べてみたい。