効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

熱音響冷却システム

この間ある人から熱音響現象を説明する資料をいただいた。まず、大きな音を気体で満たされた細いチューブに吹き込むと、チューブが共振して熱を発生するということは、これまでにも聞いたことがあり、理解できたが、その逆に、高温度の熱を細いチューブに与えると、そのエネルギーが音のエネルギーに変わるというのを、感覚的には理解したが、その理屈がなかなか分からない。しかし、その現象を利用して、熱を取り入れることによって冷却をする仕組みができるのだから面白い。この仕組みは日本で考案された。熱エネルギーが音のエネルギーに変換され、それが再度熱エネルギーに変わり、温度差を拡大することによって冷却機能を持たせることができるのだ。そして、その熱は再度音に変換され、その音がまた熱エネルギーを生むという循環を繰り返す発振現象によって、摂氏40度の温度低下が継続して冷却システムが生まれる。熱―音―熱―音の連結で作動する閉ループのヒートポンプシステムだ。そこには全体の流れを動かすためのポンプなどは不要だ。このシステムにいろいろな廃熱を与えてやると、冷房、冷蔵といった冷却システムが実現できる。このシステムを利用した商品はまだ開発されていないようだが、各種の排熱源に適用できるようだから、今後の商品開発を楽しみにしたい。冷熱から温熱を生み出すこともできるようだ。