効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

高温ガス炉の輸出

報道によると、政府はインフラ輸出戦略の一環として、より安全性が高いとされる次世代原子炉「高温ガス炉」(HTGR)の輸出の検討に入った。新たなエネルギー源として高温ガス炉の導入を計画するポーランドが輸出先の候補になっており、月内にも日本側の意向を伝えるそうだ。ポーランドは約20基の導入を検討中で、受注すれば規模は1兆円を超えるという。日本では日本原子力研究開発機構が高温ガス炉の研究開発を進めるが、実験炉までで商用炉はまだない。これはどの国にも本格的な稼働をしていないということだ。だから、ポーランドを利用して商用炉を作ろうというもので、少なからず無責任であつかましいような気がする。高温ガス炉は、冷却剤に主流の原子炉が水を使うのと異なり、ヘリウムガスを用いるため化学反応や蒸発は生じず、水素・水蒸気爆発も起こらない。燃料や原子炉の特性から仮に冷却できなくなっても炉心溶融は起こらない設計という。だからといって全面的に安全かといえば、使用済み核燃料は出てくるはずだから、その処理まで完結しているわけではない。技術輸出に焦っているような気がする。
今日はまた大型台風が九州に上陸し、日本を縦断する様子を見せている。どうもこれが今後の台風の移動パターンになるような気がしないでもない。奈良市には警報は出ているが、まだ平穏な感じだが。