効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

アフリカ産油国の太陽光発電

サウジアラビア、ナイジェリアといったアフリカ南部の産油国は、これまで自国で生産する石油系燃料で発電をしてきた。送電線が国内に十分行き届いていないために、僻地のムラなどではディーゼル発電機での電気を、オフグリッド(送電系統とは切り離された)で地域にだけ供給するところが多い。これら産油国は石油資源も有限であることを認識して、製造業などを育てようとしているが、国内にまだ核となる物が育っていないために、依然として石油の輸出収入で国を維持している。
一方、これら産油国は日射量が極めて大きい。最近この2国は、大規模太陽光発電の設置を計画している。サウジでは一部稼働し始めているようだが、発電コストが欧州のそれの10分の1ほどと極めて安く発電出来る。この発電は昼しか行われないが、送電系統があるところではベースの発電は石油火力で行い、オフグリッドの所では、夜はディーゼルなり蓄電池なりで供給するプロジェクトが急増している。おそらく蓄電池設置が主流になっていくだろう。全体の太陽光発電プロジェクトへの投資額は膨大なものとなるが、石油という担保があるために、国債を発行して賄うことになるらしい。
今後このような安い電力を利用した新しいビジネスが、産油国に生まれることも考えられる。世界経済は太陽によって変えられるかも知れない。