効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

ミミズの筋肉で超小型ポンプ

興味ある記事を見た。理化学研究所理研)と東京電機大学らの共同研究チームは10月17日、ミミズの筋肉組織を利用した小型ポンプを開発したと発表したというものだ。これまでは圧電素子を使って、電圧をかけると膨張、収縮する力で微少ポンプを作っていたのだが、それをミミズの筋肉を利用することで同じくらいの能力を持つポンプが出来るのだという。しかも、これには電気を使うのではなく、アデノ三燐酸という、生物の基本エネルギー源で作動させることができるらしい。今回、ミミズの体表を構成する体壁筋に着目。環状構造を持ちながら制御性、応答速度、収縮力に優れる体壁筋を材料に、集積性や機械性の面で既存のポンプに匹敵する小型の「ミミズポンプ」を作製したと報じられている。神経組織などを含めて、人工的にミミズと同様の構造を作ることができれば、将来的には電気刺激なしで駆動する可能性もあるという。電力不要の小型ポンプができれば、電機使用に向かない下水道内のロボットや血管内ロボットなど、工業・医療などの分野での応用が期待できる。これが実用的なものとして開発されるかどうかは分からないが、生体の利用、応用分野が拡大するだろうと感じさせられた。