効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

トランプ旋風

昨夕はテレビに釘付けになってしまった。そして、共和党から立候補したドナルド・トランプ氏が米国の次期大統領に選出されたという結果が出たときには、米国国民の多様性を実感した気がした。だが、選挙で彼が示した公約で具体的なものは殆どなく、メキシコ国境に壁を作るとか、イスラムの入国を禁止するとか、およそ現実性のないものばかりだったように思える。だが、彼は、地球温暖化などは起こっていないなどとして、石炭産業振興をする構えを見せているのは現実性がある。いまCOP22のパリ協定の具体的対応策がマラケシュで検討され始めたところであるだけに、その行方には関心を持たざるを得ない。米国は京都議定書から脱退した過去を持つが、パリ協定は批准されているから少なくとも3年は拘束されて脱退はできないらしい。だからといって、米国の熱意が冷めてしまったら、国際的合意の強さは消失するだろう。
今日読んだ海外からのニュースに拠れば、トランプ新大統領という選挙結果によって、世界の風力発電設備トップメーカーであるヴェスタス社の株価が暴落したらしい。これまでオバマ政権が推進してきた自然エネルギーの利用に向かい風が吹くと株式市場が判断したのだろう。これは太陽電池パネルメーカーにも当てはまる。米国の場合、国内にエネルギー資源を持っているから、環境要因を取り除くと、化石燃料業界に勢いが出るような政策がとられる可能性が高いからだ。だが、彼の就任後、どのような人材が閣僚などに起用されるかによってかなりの程度左右されるとも考えられる。米国のエネルギー政策がどのように変わるか注目しなければならない。