効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

代替フロンの生産規制合意

空調機などに使われるフロンが、オゾン層を破壊し、太陽光中の紫外線が地球に達する量が増えて癌などが発生することから、1987年にカナダのモントリオールで採択、89年に発効した国際協定がモントリオール議定書。その協定に向けた努力がなされた結果、オゾン層の拡大を抑制するのに成功した。フロンに代わるものとして代替フロン(ハイドロフルオロカーボン)が使用されるようになったが、これが地球温暖化を促進する効果がCO2の数百から1万倍もあることが分かり、この廃止に向けた施策が検討され、ルワンダで開催されていた議定書の締約国会議で15日、代替フロンの生産量を段階的に規制することで実質合意したもの。議定書を改定し、先進国は基準年を2011〜3年にして2036年に生産量を85%、中国などは20〜22年を基準にして45年に80%、インドや産油国などは24〜26年を基準に47年に85%それぞれ削減する。議定書の発効は2〜3年後になるようだ。
当面は代替フロンの効率を上げる技術の開発と同時にリサイクルを強化するのだろうが、代替フロンに代わる有効な冷媒を開発することも求められる。プロパンなどが現在使用されるが、効率が落ちる。冷媒はこれからさらなに普及する空調機や冷凍機に使われ、エネルギー消費を抑制するのに重要な役割を果たすことから、時間をかけた対応が求められる。