効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

生駒市と大阪ガスが地域電力設立

生駒市は環境やエネルギーの面で先進的な取り組みをしている。この生駒市大阪ガスが、自治体が運営に関与する地域新電力会社の新設に向け交渉に入ったと報じられた。再生可能エネルギーを重点的に供給する目的からのようだ。早ければ2016年度中に市内でつくる再生可能エネルギーを買い取り、公共施設へ販売し、いずれは家庭や企業にも広げる計画になっている。生駒市と大ガスが共同出資して年内にも株式会社方式で設立を目指すが、資本金や出資比率は今後詰めたうえで、市議会などの承認を得て、16年度にも市の公共施設へ電力供給を開始する。17年度には一般家庭や企業へ対象を広げるが、節電で余った電気を買い取るといった地域の省エネを進める新サービスも検討するという興味のある取り組みを展開するようだ。電気は市内の住宅にある太陽光パネルや市営の山崎浄水場にある小水力発電所から調達する。この小水力発電は全体のベース電源となるが、出力が40キロワットと小さいから、足らずは大阪ガスが調達するのだろう。26年度までに生駒市の総世帯数の約1割にあたる6千件の契約獲得を目指している。鳥取市浜松市が民間と同じような取り組みをしているが、電力販売のノウハウや十分な電源の確保が難しいとされる。大手電力・ガスが地域新電力に参加するのは初めてで、地域密着で環境に優しい点を訴えて、顧客を掘り起こす戦略だ。全部の電力を再生可能エネルギーからというのは当面難しいだろうから、総合効率の高いコージェネレーション(熱電併給)からの電力を、それも、できれば生駒市内で調達できれば、これを準再生可能エネルギーと位置づけることも可能だろう。欧州ではそのような取り扱いがされているからだ。コージェネも含めて、市内で発電される電気がどれほどの比重になるかに注目したい。