効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

電気ヒートポンプ給湯器

エコキュートと呼ばれる電気ヒートポンプ給湯器が着実に設置数を増やしていることを知った。炭酸ガスを熱媒体にして空気中のエネルギーを取り込んでタンクに貯めた水を温めるもので、取り込むエネルギーは再生可能エネルギーでゼロと計算されるため、エコキュートを駆動する電気エネルギーの3倍のエネルギーを生み出すと計算される。だが、その電気を発電する効率は3〜40%だから、一次エネルギー換算で見ればほぼとんとん。しかし給湯エネルギーが発生させるCO2を削減する効果は高い。日本冷凍空調工業会とヒートポンプ・蓄熱センターはこのほど、エコキュートの累計出荷台数が3月末に500万台を突破したと発表した。累計出荷台数は09年10月に200万台、11年8月に300万台、13年10月に400万台を突破。3月末現在で、約504万1千台となったということだ。これまで電力会社は夜間需要を喚起し、原発の稼働の安定性を維持するためにエコキュートを推進する目的で、安い夜間電力料金を準備して促進してきた。家族数が多くて昼間に湯切れが起きる(高い昼間料金)ようなことがなければ家計にも貢献することから伸びてきたのだが、福島第一原発事故後全ての原発が停止し、消費者に節電を依頼していたことから、エコキュートの販促もしないようになったため、販売量は落ちるのではないかと思ったのだが、そうでもないようだ。基本的にはCO2の排出削減効果があることは確かなので、政府が昨年策定した長期エネルギー需給見通しでは、2030年度までに1400万台の普及目標が掲げられている。今後の販売数の伸びがどうなるか注視したい。