４０年稼働した原発については、厳重な審査を経過しなければならないとされている。これがある程度認められなければ、日本の長期的な電力供給に問題が起きるとされている。そして、老朽化の可能性がある４０年超の稼働には、例外的に一度だけ最大２０年の運転延長を認めている。原子力規制委員会は２４日の定例会合で、関西電力高浜原子力発電所１、２号機（福井県高浜町）の安全対策が新規制基準を満たしているとして、安全審査の事実上の合格証となる「審査書案」を了承した。この原発の再稼働には、安全審査のほか、設備の詳細を定めた「工事計画」の認可が要る。４０年超の原発ではさらに、設備の劣化状況を調べる「運転延長」の認可も受ける必要がある。工事計画と運転延長の審査はまだ続いており、新基準施行後３年にあたる今年７月７日までにこれらの審査を通過できるかが焦点となる。期限内にパスできなければ、高浜１、２号機は廃炉を迫られる。これまでも述べてきたことだが、長期稼働した原発の運転期間延長は慎重行う必要がある。今後どのような経過を辿るだろうか。
