効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

石炭火力発電所の新設

価格が安い石炭を使った火力発電所の建設について、環境省が待ったをかけていた。いずれ押し切られるだろうと思っていたがやはりそうだった。丸川珠代環境相は9日の閣議後の記者会見で、全国で相次ぐ大型石炭火力発電所の新設計画を容認する意向を正式に表明したということだ。効率の悪い発電所の新設を認めず、経済産業省や電力業界が進める温暖化ガス削減計画の進捗を環境省が毎年点検することなどを条件にした。達成が危ぶまれる場合は再び新設に異議を唱え、新たな規制の導入を検討する考えを示した。石炭火力発電所発電効率を上げるには、超臨界圧での発電が必要とされるが、そのコストは通常のものに比べてかなり高いはずだ。電力市場の自由化に備えてベース電源として使おうとする意図がある設備が多いが、効率の高いものが本当に導入されるのだろうか。「最終的には炭素税などの導入も排除しないで考えたい」と環境相は語ったそうだが、地球温暖化ガスの排出を抑制する効果は限定的だろう。排ガス中の炭酸ガスを回収する技術の完成の見通しがまだたたないが、この技術開発の促進と実用化をさらに推進すべきだろう。