効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

台湾の今後

台湾が中国に飲み込まれるのを阻止しようという政策を掲げ、独立を志向する最大野党の民進党蔡英文主席が、昨16日に行われた総統選挙で、国民党の馬英九主席に圧倒的多数で勝った。自分たちは台湾人であって中国人ではないという意識を持つ多くの若者の支持を集めたということだ。蔡氏は同日夜の記者会見で「一貫性があり、予測可能で、長続きする両岸(中台)関係を築く」と語ったと報じられている。中台は国共内戦で国民党が台湾に敗走した1949年に分断し、双方が「自らが中国の正統政権だ」と主張して対立した。安全保障上の脅威でありながら、輸出など経済では依存する中国との関係の安定が新政権の最大の課題だと認識しているのだが、これに対して中国がどのような外交的な姿勢を見せるか、日本にとっても太平洋地域の安定という見地からよく見守る必要がある。中国は中国大陸と台湾が「一つの中国」に属するとの92年コンセンサスを認めさえすれば交流を継続する姿勢だが、同時に行われた立法院選挙の結果次第では、新しい対立を生み出すこともあり得る。台湾と米国も関係も微妙になるだろう。九州よりも小さな国だが、エネルギー資源が乏しい台湾を巡って、エネルギーを餌にした外交が繰り広げられる可能性もある。北朝鮮問題よりも台湾がこの地域の安定性に影響を与えるかもしれない。