効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■佐渡島で太陽光発電制御実験

 東北電力は、佐渡島太陽光発電の有効活用に向けた実証実験を始めることになった。太陽光発電を設置している住宅に専用センサーを取り付けて、発電量や使用量を計測し、複数人が使用できる共有の蓄電池で、電気を預けたり引き出したりできるかシミュレーションするようだ。約1年間実験し、電力データの取得や蓄電池の制御を検証するとしている。佐渡島東北電力の供給区域であるが、そこの電力の周波数は60ヘルツで、本土の50ヘルツとは異なるために、仮に架空線で本土から電力を供給するとしても、そのままでは不可能で、どうしても交直変換回路を利用しなければならない。だから、この島では、主としてディーゼル発電で電力を供給しているはずだ。これを太陽光発電に順次置き換えることができれば、太陽光発電のコストが下がっていることを考えれば、これへの切り替えを促進する意味は大きいだろう。

 おそらく佐渡島でも固定価格買取制度が終了する太陽光発電設備を屋根に取り付けている住戸はあるだろうから、蓄電池と組み合わせて太陽光発電で必要な電力を全て賄おうとするところもあるに違いない。太陽光発電を設置していて実証実験に協力してくれる島内の住宅を、12月20日まで募るというが、可成りの数になると想定される。対象となった住宅は、分電盤に電力センサーを設置し、太陽光の発電量や電力使用量を計測するが、検証期間中は、電力使用量を詳細に可視化できるアプリを無料で使えるようにするとのことだ。佐渡島の住宅にはまだスマートメーターが設置されていないのかも知れないが、スマートメーターの利用がこの実証試験の中に含まれていないのは、東北電力スマートメーターの発信するデータを扱うセンターと結ばれていないからだろう。本来ならスマートメーターをこの機会に設置しても良いはずだ。

 東北電力は計測した電力データをブロックチェーン(分散型台帳)技術を用いて記録し、余った電力を蓄電池に充電したり、必要な時間帯に放電したりできるかなど、蓄電池の制御技術を検証する。この実証試験が終わると、参加した需要家は蓄電池を共用できるようにするのだろうか。上手に設計すれば、東北電力の新規事業になるかもしれない。ただ、ブロックチェーンを用いる必然性はないようにも思うので、この実証試験に参加する需要家は東北電力が事業性を見る試験台にされているのかもしれない。

-------------

猫、鳥、犬などをモデルにした手作りアクセサリーのご紹介。

https://minne.com/@plusme