効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

長崎の海洋エネ実験が欧州と連携

最近日本の実証プロジェクトが海外と連携するケースがよく報じられるようになった。一番多く聞くのはNEDOが行うスマートコミュニティー関連の実証で、つい最近はカナダで試験を行うと報じられている。今日新しく知ったのは、潮流発電などの実用化を目指す長崎県の「海洋再生可能エネルギー実証フィールド」の事業モデル作成に、英国で実績を持つ欧州海洋エネルギーセンター(EMEC)が連携するということだ。潮流や波のエネルギーを利用して発電する方式の実証試験は英国が先進的で、そのための場所も特定されている。欧州の官民が共同で設立したEMECは、スコットランドオークニー諸島海洋エネルギーの実証フィールドを運営しており、日本の実証フィールド事業のモデルにもなっている。世界中から実験を受け入れ、多くの企業が参加しているが、漁業関係者との調整を含め、円滑な運営には漁業資源の調査などが重要で、EMECは多くのノウハウと技術を蓄積している。数年前、世界の再エネの将来像を聞かれたときに、海で囲まれている日本では、時間がかかるかもしれないが潮流発電も有力な候補になるのではないかと言ったら、この見方は初めて聞いたがなるほどそうだ、という返事を貰ったことがある。具体化には課題が幾つもあるが、今回のような連携を通して実用化の速度を速めてほしいと思う。