効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

家庭で水素を作る

パナソニックは2030年の商品化を目指して、水素を家庭で簡単に作れる技術を開発するという。太陽光で水を分解して水素を作り出す仕組みで、触媒を利用して水を分解する技術も開発しているらしいから、単純に太陽光電池からの電気で水を分解するものではなさそうだ。この水素は燃料電池の燃料に供給して発電や給湯をしたり、燃料電池車に供給するという構想。燃料電池については天然ガスやLPGを分解して水素を得る家庭用のエネファームを製造しているから基幹部分は手中にあるので、家庭の消費電力全量を賄えるようにしようとするもの。だが、このような水素の利用には、少量保存の技術も伴わなければ実用には向かない。特に家庭用となれば、高圧で保存は無理なので、日射がないときにも水素を手元に確保する安全な技術を開発する必要があるだろう。それも消費者の手を煩わさずに自動で製造、保存、消費が行われなければならない。その一連のものをどのように一体化するか、大きな技術課題が控えているだろう。しかし、これから水素社会になるといわれるなかで、家庭単位の水素利用を構想するというのは、たとえそれが達成できなくても、その技術成果は多方面に利用できるだろう。