効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

青森県庁の改築

青森県庁の庁舎は、建築されてから54年。このような場合、手を入れるよりも取り壊して新築するというのがこれまでの主流だった。だが、青森県は、建物を減築し改修する手法を選択。2015年5月、そのプロジェクトが動き出した。不足していた耐震強度は補強工事をするだけでなく、8階建てから6階建てへと減築し建物重量を軽くすることで改善。延べ面積は現庁舎の約2万8000m2(平方メートル)から、改修後は約2万5000m2に縮小する。断熱改修やバリアフリー化なども実施して建物の性能も高める。改修後40年程度の使用に耐えられる新庁舎づくりを目指す。改修工事の該当箇所は一時的に閉鎖するが、それ以外の箇所は工事中も使用する、いわゆる居ながらの改修となる。2018年秋ごろには改修工事を終える予定だという。この改修する建物内で、仕事を継続させながら工事をするというのも珍しい。自分が翻訳したエイモリー・ロビンス著「新しい火の創造」で述べられている、エンパイヤ−・ステートビルの改修に一脈つうじるところがある。当然のことだが、断熱補強もするだろうし、照明や空調の効率化も行われるはずだ。ファシリティーマネジメントの考え方を適用したということだが、これが日本でのビル改修の主流になってほしい。同じようなことが中古住宅にも言える。資源のリサイクルの観点からも、住み手の考え方に沿ったリフォームをすることを奨励することの意味は大きいだろう。建物をゴミにしないようにしたいものだ。